
昨日は映画「プレシャス」を観てきた。
不幸が洪水のように押し寄せてくる映画なんていくらでもあると思うのだけど、かつてここまで悲惨な主人公がいただろうか。
プレシャスという少女には家族の愛情もお金も美貌も知性も、何一つない。
物語の最後まで観ても、何か輝かしい才能が芽生えて有名になる、なんてこともない。
(本人は現実逃避の度にハリウッドのセレブや甘いロマンスを夢見るのだが…)
とにかく不幸のどん底にプレシャスあり、という映画なのである。
じゃあ、「面白くなかったのか?」と言われれば、そうではない。
むしろ、かなり面白い映画だった。
親の支配に何の抵抗もしないで奴隷のように生きてきたプレシャスが、教育を受けることで自分自身を確立していく様子は素晴らしかったし、「消えてしまいたい」と思ってもどうにか生き抜く姿勢にはどうしても勇気付けられてしまう。
ありとあらゆる差別を盛り込もうとしたせいで、個々の登場人物の細かい背景まで描ききれてない部分は残念だったけれど、最後まで欠伸をする暇も無くあっという間に観れてしまった。
何より、残酷なテーマを扱っていながら観客の気を滅入らせない作りになっていたのが良かった。
映画の中にこんなシーンがあった。
「何も得意なことなんてない。」と断言するプレシャスに、支えとなる女性教師が「誰にでも何か得意なことがあるはず。」と諭す場面。
プレシャスはしばらく考えて「料理が得意。」と言うのだが、実際に劇中でプレシャスの料理に母親が激怒するシーンがあることからもそこまでの腕でないことは確か。
しかし、結局この場面を期にプレシャスは少しずつ変わっていく。
これは友達の話でもあったのだけど、「私には何も出来ません。」ということを自分から話す人間は誰からも敬われないし、大切にされないのだということ。
根拠のない自信というものが、どうやら人間には必要らしい。
物語の終盤でプレシャスの母親が涙の訴えをするのだが、そこには自尊心の欠片も無くて、ただ他者に依存することしかできないのだということが明らかになる。
これこそがこの悲劇の引き金だったのだから。
最後に、最も印象に残った言葉。
「自ら光を放つ人は、暗いトンネルに迷い込んでも自分の光だけを頼りに出てきて、また他の人を照らし続ける。」
誰かを照らす人ってとても素敵だ。
4 comments:
劇中のゆるい箇所が逆にリアルなのかもね。今日テレビで白血病のドキュメンタリー見てさあ。理論尽くめで映画観たらいかんわなーw今度は一緒にいこう。
なんね!
ふたりしてプレシャスみてるの~?
別な土地でおんなじ
タイミングで
おんなじえいがみるって
なんかいいねえ~
プレシャスあたしも
みよう・・・・ω・*
>>たかひん
かもしれんねー。
白血病か…なんか大病のドキュメンタリー番組観るとだいたい「明日は我が身」みたいに震えるんだけど、これって観方おかしいよね?w
次は「告白」ですな!
>>ちいさま
毎月1日は1000円の日!!ってことで観てきたんですよ!
時間はさすがに違いましたけどねw
プレシャスおすすめです!
これからも面白そうな映画がたくさんあってウハウハしますー
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